
インド製のフィナステリド製剤であるフィンペシアは、プロペシアよりも安価に入手できるというメリットがあります。
では、フィンペシアが効果を発揮し、副作用のリスクを可能な限り抑えるためには、どのような飲み方をすればいいのでしょうか。
この記事の目次
フィンペシアの安全で正しい飲み方
フィンペシアはプロペシアと同じフィナステリド製剤なので、飲み方についてはプロペシアに準じることになります。
フィンペシアは毎日1錠ずつ飲むことになっています。
有効成分のフィナステリドが体内に24時間しかとどまることができないので、血中濃度を保つためです。
絶対ダメなのは1日2錠飲むこと
絶対にやめてほしいのは、飲み忘れた次の日に2錠服用することです。
血中濃度が必要以上に高くなり、副作用のリスクが高くなるためです。
また、フィナステリドの量を調整するために錠剤を割って飲むことも、予期せぬ事態を招きかねないとして医療機関は推奨していません。
1日1錠を錠剤に手を加えずに、水で飲むのが正しい飲み方です。お茶やコーヒーはタンニンが悪影響を与える可能性があるので、おすすめできません。
フィンペシアの適量は0.2mg?1.0mg?
フィンペシアにはフィナステリド配合量が0.2ミリグラムのものと、1.0ミリグラムのものの2種類があります。
最近はほとんどが1ミリグラムになっているようですが、どちらが適量なのでしょうか。
効果については大きな差はない
これについては、プロペシアのインタビューフォームが参考になります。
プロペシアにフィナステリド配合量が0.2ミリグラムのものと1.0ミリグラムのものがありますが、48週間服用時の改善率は0.2ミリグラムが54.2%、1.0ミリグラムが58.3%と、意外に大きな差はないのです。
参考元:https://www.msdconnect.jp/static/mcijapan/images/if_propecia_tab.pdf
副作用は大きな差が出てきます
これに対して副作用発症率は、0.2ミリグラムが1.5%に対し、1.0ミリグラムは6.5%と、結構大きな差があります。
フィンペシアも有効成分がフィナステリドなので、似たような結果が出るでしょう。
フィナステリド製剤の副作用はED(勃起障害)や精子減少など洒落になっていないうえ、フィンペシアは日本では発売されていません。
個人輸入代行業者を使って入手するしかないので、副作用が出たときに自己責任で対応しなければならなくなります。
現在、ほとんどの医療機関で処方されているプロペシアは1.0ミリグラム配合のものですから、適量は1.0ミリグラムだという見解とみられます。
ただ、これはあくまでも、副作用対策がしっかりしている医療機関の選択です。
フィンペシアの場合は上述のように副作用に自己責任で対応しなければなりませんので、副作用のリスクの小さい0.2ミリグラムの方を選ぶのも「あり」なのではないでしょうか。
フィンペシアを1日2錠飲むと効果は上がる?
では、より効果を大きくするためにフィンペシアを1日2錠飲むと、より大きな効果が出るのでしょうか。
結論から先に書くと「ノー」です。
上でも触れたように、プロペシア0.2ミリグラム錠と1.0ミリグラム錠では、AGA改善率に大きな差はありません。
つまり、1日当たり2.0ミリグラムを服用したとしても、大差はないことになります。
それどころか、プロペシア0.2ミリグラム錠と1.0ミリグラム錠では、副作用発症率に大きな差があります。
1日当たり2.0ミリグラムを服用すると、さらに副作用のリスクが高くなりかねません。
そもそも、フィナステリドの臨床試験では、1日当たり1錠が最適な量とされているのです。これを上回る量を摂取しても効果が期待できないことも、分かっているのです。
プロペシアと同様、必要以上の薬を服用することなく、ちゃんと決められた量を守って服用するのが、副作用を防ぐのには有効なのです。
フィンペシアを飲む時間(タイミング)は?
では、フィンペシアはいつ飲めばいいのでしょうか。これについてはプロペシアと同様、特に決まっていません。
好きな時間に飲めばいいのですが、このときに注意しておいてほしいことがあります。
可能な限り、飲む時間を決めておくべきだということです。
飲む時間がバラバラだと、フィナステリドの血中濃度が高すぎる時間帯と、低すぎる時間帯ができてしまいます。
血中濃度が高すぎると副作用のリスクが高まりますし、低すぎるとAGA(男性型脱毛症)が進行する時間帯ができてしまうのです。
このため、朝に飲む人は必ず朝に、就寝前に飲む人は必ず就寝前というふうに、飲む時間を決めておいた方がいいのです。
あとはどの時間帯ならば忘れずに飲むことができるかですが、これについては個人差があるので何とも言えないところです。
まとめ-基本的にはプロペシアと同じでいい
フィンペシアはプロペシアと同じフィナステリド製剤なので、飲み方についても基本的にプロペシアと同じでいいでしょう。
プロペシアでやってはいけないことは、フィンペシアでもダメなのです。
ただ、フィンペシアは医療機関で処方しておらず、入手するなら自己責任となる個人輸入しかありません。
フィナステリドは多く摂取すれば効果がアップする薬ではありませんので、副作用に対処する自信がないなら、あえて1ミリグラム錠でなく0.2ミリグラム錠を選ぶのもいいかもしれませんね。